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舛添知事の辞任についてスッキリ!!でマスコミ・都議会批判。宇野常寛の発言が面白い

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スッキリ!! 舛添都知事辞職…一転何が?2年4カ月の通信簿・次の都知事は? 2016年6月16日

【出演者】加藤浩次、近藤春菜、森圭介・岩本乃蒼(日本テレビアナウンサー)、坂口孝則、松嶋尚美、春香クリスティーン、宇野常寛

 2016年6月16日に放送された「スッキリ!!」で面白い場面があったので、紹介したいと思います。

 今朝のスッキリ!!は、他の放送局と同じく、舛添要一東京都知事の辞任問題について取り上げていました。テーマは大きく分けて次の2つでした。

 (1)石原元知事腹心らが2年4カ月の通信簿
 (2)都民に聞く次の知事は誰?

 ただし、面白かったのは、これらの項目について番組が編成した内容ではなく、スタジオで繰り広げたコメンテーターの宇野常寛さんの発言です。

 スタジオでMCの極楽とんぼ加藤浩次さんから、「舛添都知事が、東京都議会議長の方に辞職願を出して、全会一致で辞職が成立したということなんですけど、宇野さんいかがでしょう」と振られたのに対して、次のように答えました。

 こんなんでいちいち首都の首長を下ろしていたら、もう政治とか立ち行かないですよ。馬鹿馬鹿しいにもほどがありますよね。だってどんだけ多く見積もっても多分1000万円も不正使用していないですよ。それで、46億円かけてこの後選挙するんですよ。こんだけ都議会とか麻痺させておいて。もうアホかっていう話ですよね。背景には、都議会がもっと首長に言うこと聞かせたいっていうね、ある種の権力争い、主導権争いがあったことは自明ですよ。そのためにこれだけの都政の混乱を招いてこれだけ税金無駄遣いして、しかもそれにマスコミも乗っかってガンガン報道し、それを大衆も喜んで聞いていたわけですよね。要は、都議会の連中の党利党略、そして僕ら大衆とマスコミの「いじめエンターテイメント」。これでスッキリするために46億円が無駄に使われていて、そして都政もある程度麻痺するわけですよ。こんなことやってたら滅びますよこの国は。

 この発言を聞いて、ちょっと過激すぎるかなというように思った加藤浩次さんは、「まあ金額的にはそういう風に考える人もいるかもしれないですけど、宇野さんはこの舛添都知事がやったことに関してはどう思いますか?」と、視聴者が望んでいるであろうスタンスの発言を求めます。MCとして上手いですね。これに対して宇野常寛さんは、次のように返します。

 やったことに関しては僕はいいか悪いかで言ったらよくなかったと思いますよ。ただ、本人は、お金返すって言ってるし、この先任期終わるまでタダ働きするって言っているんだから、十分制裁受けていると思うんですよね。これで、都知事の首をすり替えるまでのことではないと思うんですよ。この程度のことで大騒ぎして、みんなで楽しむみたいな文化をどうにかしない限り絶対この国よくならないですよ。

 ここで加藤浩次さんは、宇野さんの意見を受けてどう思うかをもう一人のコメンテーターである坂口孝則さん(経営コンサルタント)に問います。坂口孝則さんは、「例えば会社の社長が、株主から『経費の使い方おかしいんじゃないか』と言われた時に、社長さんが『これルールに従ってやってます』と言ったら、株主からは『いや、そのルールって社長が作ってるんでしょ』って突っ込まれると思うんですよね。よって、舛添さんが、経費使いすぎちゃったと。ハイヤーとかについてですね。建前では一応舛添さんがルールを作ってることになる訳だから、そこに対しては、初期段階で謝っちゃった方が良かったと思うんですよね。変な言い逃れをやっているから、後で面白い、中国服だなんだかんだの話になってきたんで。責める文化というのはある程度仕方ないと僕は思っていて、初期段階で謝るというのが、後から思えば良かったんじゃないかなと思います。」と無難な返しをします。

 ここで突然、加藤さんの合いの手も待たずに、宇野常寛さんがまた発言をぶっ込みます。

 いやこれはね、とにかく目立ってる人間を週に一回取り上げてみんなで生贄にして石投げてスッキリするってこの文化を直さない限り、どうにもなんないですよ。

 と。時間の都合上これで宇野常寛さんの発言は終わりなんですが、いかがでしたか?

 個人的には、報道番組でマスコミ批判を展開し、真面目に痛烈な論評をしながら「スッキリ」というワードをさりげなく入れてくるところが非常にツボだったんですが。

 発言の最初の方にあった、首長と都議会の権力争い、党利党略の話とか、それに乗っかるマスコミや大衆への批判については同意できます。最終的に文化論に持って行くのはどうかと思いますけどね。

 確かに、その文化が現在のような、後戻りのできない「悪ノリ状態」を招いているのだとは思いますが、かといってその文化を批判したところで全然生産的じゃないと思います。その文化を受けた上でどうすべきかということを一応発言していた坂口さんの方が、スタンスとしては正しいと思います。

 だから、「文化をどうにかしないと」と締めくくるより、「マスコミが『いじめエンターテイメント』に加担するのではなく、その状況を打破し、東京オリンピックなどの未来を見据えた知的な対応をすべきだった」とか、そういう方向性で話をすれば良かったのにと私自身は考えますがいかがでしょう。

 望ましくない流れに棹さすことのできる宇野常寛さんのような、歯に衣着せぬコメンテーターがもっと起用されるようになればいいなと思います。

(おまけ)

 次の知事は、片山善博さんだったら、イメージとしてはお金にクリーンだし、まともな都政になりますかね。こう言う時に、増田寛也さんとかが候補として挙がらないのはなんでなんでしょう。