熊本地震での甚大な被害からの復旧に少しでも貢献しようと、ゴールデンウィークにはボランティアに行くことを考えている人も多いかと思います。本日平成28年4月18日時点では、まだ熊本県社会福祉協議会がボランティア受け入れの準備中ですが、GW頃にはその体制も整っていることでしょう。
※4月22日から熊本市がボランティアを受け入れることを決定しました。
※益城町も、平成28年4月21日(木)からボランティアセンターを設置するとのこと。
ということで、東日本大震災等の災害ボランティアの経験から、用意すべき持ち物リストについて、次のとおりまとめたいと思います。
ボランティアの基本は、現地の人に、食料・手間・装備・宿の点で負担をかけないこと。そして何より、自分が怪我しないこと。
なお、リスティング漏れを防ぐために、東日本大震災で岩手県における第一の実績を誇る遠野まごころネットさんのHP(http://tonomagokoro.net/lets-volunteer/attention)も参考にさせていただきました。
持ち物リスト
- 帽子、ヘルメット
熱中症対策にも帽子は必須ですし、何よりも足場が不安定な現場でこけた先に何があるかわかりません。軽いものでいいので、ヘルメットを持っていくようにしましょう。
- マスク
現地は埃や塵が舞っています。作業をするなら尚更。伝染病防止のためにも、必ずマスクは沢山持っていきましょう。
- 作業服(必ず長袖・長ズボン)
普通の服やジャージではなく、長袖・長ズボンの作業着を持っていきましょう。これがあるのとないのとでは怪我の可能性が大きく変わります。少し暑くても、必ず着用してください。
- 着替え(特に下着は多めに)
作業着の下に着る洋服も必要です。作業をしているとよく汗をかくため、十分に持っていきましょう。特に、下着は多めに持っていきましょう。
- 手袋(軍手+ゴム手袋)
軍手とゴム手袋、両方持っていきましょう。軍手だけでは、濡れている場所での作業に支障が出ますし、また、突起物が軍手の間をぬって手を傷つける可能性があります。また、ゴム手袋だけでも手が蒸れて不快なので、必ず軍手をし、その上にゴム手袋をするようにしましょう。
- 安全靴(又は鉄板ソール入り長靴)
災害現場でボランティアの人が被る怪我の多くは、釘の踏み抜き。破傷風の原因になります。怪我を防ぐために、普通の靴ではなく、必ず安全靴を持っていきましょう。つま先が固くできていて、思い物を落としたときの怪我からも守ってくれます。
- 雨合羽
合羽も必須です。雨の中作業着で作業をしていて風邪を引き、現地の医者に負担をかける、なんてことのないようにしましょう。きちんと上下揃っているものを持っていきましょう。
- 消毒薬
万が一怪我をしたときのため、消毒薬は必須です。破傷風防止のためです。
- バンドエイド
こちらも万が一怪我をしたときのためのもの。大きいのと小さいのを持っていくといいと思います。
- ウェットティッシュ
食事をするときでもなんでも使えます。
- 流せるティッシュ
こちらも何にでも使えますが、トイレットペーパーの不足に備えて、水に流せるものを持っていきましょう。
- 食料、非常食
物流が整っていない時点では、食事も自分たちで持っていく必要があります。カロリーメイトなどは、携帯性がいいのでおすすめ。水があれば作れるアルファ米の炊き込みご飯もおすすめ。
- サランラップ
これも汎用性が高いです。食事の際に、皿にまけばお皿を汚すことなく使えたりします。
- 大きめのゴミ袋
何かにつけ、大きい袋があると便利です。軽く省スペースなので、持っていくようにしましょう。
- 水、スポーツドリンク
現在現地では飲用水が不足しているとされます。重いですが自分で持っていきましょう。熱中症対策としてスポーツドリンクでもいいですが、料理に使うことを考えると、普通の水の方がいいと思います。
また、作業中は十分に水分をとり、脱水症状で現地の方に迷惑をかけるなんてことのないようにしましょう。
- 塩飴
作業中は、単に水分をとればいいというわけではありません。汗で塩分が出て行ってしまうので、塩飴で十分に補給しましょう。
- スコップ、ショベル
今回も、土砂に埋まった家の掃除をボランティア活動としてすることが見込まれます。現地に資材を頼らず、できるだけ自分でもっていくようにしましょう。
- タオル(バスタオル、スポーツタオル)
作業中は汗を書くので、タオルは十分に持っていきましょう。
- 制汗剤、ボディペーパー
現地では、十分にシャワーを浴びれないかもしれません。ボディペーパーなどで清潔を保ちましょう。
- ファブリーズ
持っていける洋服の量にも限界があり、同じ服を着まわさなければいけないこともあるかもしれません。そのために、ファブリーズで清潔を保つのも大事です。
- 寝袋
現地でどういったところに泊まるかわかりません。テントを持っていくのは大変でも、寝袋は持っていきましょう。冷える夜に風邪を引くことを防いでくれますし、大事なものを寝袋の中に持っていれば、セキュリティ面でも安心して眠れます。また、万が一のために、手足の自由になる寝袋を持っていきましょう。
- 懐中電灯
現地では、いつ停電になるかわかりません。上の懐中電灯は、30秒ふれば20分もつ懐中電灯ですが、バッテリーのいらない懐中電灯を持っていくようにしましょう。
- スマホ
情報収集や自らの情報発信、現地の活動上の連絡のためにスマホを持っていきましょう。省電力モードや災害時対応モードにして、電池を長持ちさせるようにするといいです。
- スマホ用バッテリー
スマホはすぐに充電がなくなってしまうため、大容量のバッテリーを持っていきましょう。上の充電器は、スマホを3回くらいフル充電できます。
- チャッカマン、ライター
現地では火が必要になることもあります。ライターよりも、チャッカマンが便利です。
- ガスバーナー
お湯が必要になった場合にそなえて、登山用のバーナーがあるといいです。上のキャプテンスタッグのは、ライター等なしで着火できるので、いざとなったときも使いやすいです。
- 十徳ナイフ
現地では刃物が必要なこともあります。また、缶詰をあけるためにも使えますので、きちんと管理したうえで、携帯するようにしましょう。
- 健康保険証
万が一のために健康保険証を持っていきましょう。身分証明書にもなります。
- ボランティア活動保険加入カード
ボランティアに行くなら、必ずボランティア保険に入りましょう。現地でも入ることができるように社会福祉協議会が手配してくれると思いますが、それぞれ地元の社会福祉協議会で事前に申し込むこともできます。費用負担も数百円と少ないので、早めに入っておきましょう。
- 万が一の際の連絡先メモ
活動中に何かあり、緊急の連絡をしなければいけない場合のために、連絡先のメモを常に携帯しておきましょう。第一に家族、家族がいない場合は会社の連絡先を記載しておきましょう。
- 自動車(現地の状況次第。もしあれば)
これは完全に現地の状況次第ですが、ボランティアには車で行った方がいい場合が多くあります。というのも、現地での資材搬送、人員の搬送に使えるほか、自分の荷物の倉庫として使ったり、宿泊場所として使えるからです。特に、熊本市以外の益城町や南阿蘇村など、交通アクセスが不便なところにいく場合は、必須になると思います。
※車でかけつけることの可否については、社会福祉協議会やボランティアセンターの指示に従ってください。
(番外編)
必須ではありませんが、コンパクトに衣類を持っていくために、圧縮袋を持っていくと、荷物がかさばらずにすみます。