働くためにもお金がかかります
仕事を辞めて気づいたことのひとつに、「出費がかなり少なくなった」ということがあります。
退職した今、家賃や光熱費以外の出費は、月額1万円くらい(Adobeの契約やスマホの基本料など)です。
そこで、仕事をしていた頃はいくら出費をしていたのか、計算してみました。
仕事をするためにいくら出費していたのか
まず、ひと月にいくらの出費をしていたのかを計算するため、2016年4月を基準としたいと思います。
計算する上で都合のいいことに、2016年の4月は、平日が20日(各曜日4日ずつ)、土日祝が10日あります。
実際には土日にも働いていましたが、計算の前提として、平日のみ働くこととします(土日出勤は平日の有給休暇取得と相殺することとします)。
それでは早速、服装、食事、飲料、通信にわけて、会社で働くためにいくらの出費をしていたのか、計算していきたいと思います。
服装にかかる費用
計算の前提として、スーツや靴は3セット購入し、2年で買い替えることとします。ワイシャツは15着を2年で買い替えることとします。
また、下着や靴下などは普段の生活でも使用するため、仕事をするための出費に含めないほか、ネクタイなどの長持ちするものはひと月当たりの費用が軽微になることから計算上無視することとします。
スーツ 5,130円/月
brefの1着41,040円のスーツを使用していたため、計算式は次のとおり。
41,040(円/着) × 3(着) ÷ 2(年)÷ 12(月/年)
= 5,130(円/月)
ワイシャツ 1,875円/月
およそ1着3,000円のワイシャツを15着、1年間で着まわすという前提のため、計算式は次のとおり。
3,000(円/着) × 15(着) ÷ 2(年)÷ 12(月/年)
= 1,875(円/月)
靴 3,125円/月
アシックスのRunWalk(1足約25,000円)を使用していたため、計算式は次のとおり。
25,000(円/足) × 3(足) ÷ 2(年)÷ 12(月/年)
= 3,125(円/月)
合計(服装):10,130円/月
食事にかかる費用
仕事をしている頃は、家で食べている余裕がなく、朝昼晩すべて外食でした。
それぞれの費用は朝600円・昼600円・夜1200円とします。外食の原価率はおよそ33%と考えて、外食をすることで、家で食事するよりも朝400円・昼400円・夜800円の費用が増加していることとします。
また、金曜日の夜は、飲み会にいくこととし、夕食は飲み会で代替されるものとします。
朝食 8,000円/月
平日は20日あるため、計算式は次のとおり。
400(円/日) × 20(日/月)
= 8,000円/月
昼食 8,000円/月
朝食と同様に。
400(円/日) × 20(日/月)
= 8,000円/月
夕食 12,800円/月
金曜日は飲み会にいき、夕食をとらないことから次のとおり。
800(円/日) × 16(日/月)
= 12,800円/月
飲み会 24,000円/月
飲み会の費用は、1回6,000円とします。
6,000(円/日) × 4(日/月)
=24,000(円/月)
合計(食事):52,800円/月
飲料にかかる費用
仕事をしている頃は、毎日500mlの水2本と缶コーヒー1本を飲んでいました。
水は1本100円、缶コーヒーは1本150円とします。
水 4,000円/月
100(円/本) × 2(本/日) × 20(日/月)
= 4,000(円/月)
コーヒー 3,000円/月
150(円/本) × 1(本/日) × 20(日/月)
= 3,000(円/月)
合計(飲料):7,000円/月
通信にかかる費用
今はスマホの通信はすべて自宅にある無線LANで行っていますが、働いている当時は月額5,616円のパケホーダイ・フラットを契約していました。また、通勤中に情報を収集するために、月額4,200円の日経電子版を契約していました。
スマホ 5,616円/月
日経電子版 4,200円/月
合計(通信):9,816円/月
以上を足し合わせると
以上、計算したものを足し合わせると、次のようになります。
合計(服装+食事+飲料+通信):79,746円/月
なんと、月に約8万円もの出費をしていました。
退職する前の私の手取りは18万円程度でしたから、約半分が、仕事のために消えていたことになります。
単純に12をかけて、年額を計算すると…。
合計(服装+食事+飲料+通信)956,952円/年
およそ100万円もの金額を、仕事のために費やしていたことになります。
想像していたよりも多くの費用がかかっていたことに、私自身驚いています。
お金を得るために働くのにもかかわらず、働くために100万円も出費するなんて、信じられますか?
しかし、残念なことに現在の制度では、個人事業主と違って、税金計算の際にこれらの金額を所得額から減じることはできません。
もしあなたが今の仕事に不満を抱えているとしたら、毎月の給料の金額だけでなく、働くためにいくらかかっているのかも考慮に入れた上で、仕事を考え直してみてもいいかもしれません。