リカレント!

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【重版出来ロス…】終了に悲しまず、編集者視点の次は、漫画家の立場でバクマンを読もう!

重版出来!(7) (ビッグコミックス)

黒木華主演「重版出来」最終回終了

 黒木華さん主演の「重版出来」が終了してしまいました。

 主演の黒沢心役の黒木華さんの演技も魅力的で、職場の上司である五百旗頭(オダギリジョー)、安井(安田顕)、壬生(荒川良々)や漫画家の三蔵山(小日向文世)、高畑一寸(滝藤賢一)、成田メロンヌ(要潤)と言ってここのキャラクターも、個性豊かな上に暖かい人ばかりで、仕事で疲れた夜もこのドラマを見ることで癒されていた、なんて人も多いのではないでしょうか。個人的には、女癖が悪そうに見えて実は漫画を最も愛している高畑一寸先生が大好きでした。

 三蔵山先生のアシスタントの人が、99.9のアフロの店に行くなど、作品間でのクロスオーバーも魅力的でしたね。

 本当に素晴らしいドラマでした。

 これまで、漫画の編集者に焦点を当てたドラマって、なかったと思うんですよね。雑誌の編集者ならまだしも、漫画家の世界というニッチな世界を、ここまで大衆受けするように作られたのはすごいと思います。

 終わってしまうのが残念でなりません。

 さて、私は普通の視聴者よりも、このドラマを深い視点で見ることができていたと思います。

 それは、週刊少年ジャンプに連載されていた「BAKUMAN」を事前に読んでいて、漫画家の立場にも思い入れがあったからです。

バクマン。 1 (ジャンプコミックス)

 漫画家の視点についても深く想像しながら、漫画編集者としての物語である重版出来を見る。こうすることで、このドラマをより深く理解し、その世界観を手触り感を持って楽しむことができました。

 BAKUMANは、デスノートやヒカルの碁で有名な小畑健と大場つぐみのコンビで描かれた、漫画家を目指す少年たちのお話です。少年漫画らしい、初々しい恋愛要素もあり、主人公の二人組(亜城木夢叶)だけでなく、ライバルの漫画家新妻エイジや蒼樹紅も魅力的なキャラクターで、互いに切磋琢磨しながら漫画家になるという夢を叶えていく姿に心から感動する作品です。

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)

 主人公が編集者に振り回される場面もあるので、重版出来を見た後に改めて見ると、また読み方が変わってくるかもしれません。

 まだ読んだことのない方は、是非読んでみてください。子供から大人まで誰もが楽しめる作品です。

[まとめ買い] バクマン。 カラー版(ジャンプコミックスDIGITAL)

(おまけ)

 五百旗頭さんがパソコンで使用していた検索エンジンのChercher。Googleのもじりとしては本当に秀逸でしたね。フランス語を持ってくるところもオシャレです。それ以外にも、鈴木望さんが表紙を飾っていた週刊バイブスの雑誌や、ドラゴン急流やピーヴ遷移、ツノひめさまの単行本など、小道具にとっても凝っていた作品でした。既存の作品を使わずに一つ一つ手作りされたスタッフの方々の努力も、この作品を暖かいものにする上でとても大事な要素だったと思います。あ、編集者残酷物語のアカウントをTwitter上に作ってツイートして、ドラマの放送に合わせてリアルタイムで削除したのも忘れてはなりませんね。