スコットランドがイギリスからの独立を問う再度の住民投票実施へ
2016年6月24日にイギリスのEU離脱が決定した後、スコットランド自治政府首相のニコラ・スタージョンがイギリスからのスコットランド独立に関する住民投票を再度行う方針であることを表明しました。
ニコラ・スタージョン首相は、今回のイギリスEU離脱国民投票の結果を民主主義の観点から認められないと話し、スコットランドが、その意思に反してEUから離脱させられようとしていることを説明しています。
また、既に、スコットランド自治政府は、イギリスからの独立を問う住民投票を実施するための法的手続きの整備に取り掛かっているといいます。今回のイギリス国内における国民投票においては、人口の多いイングランドにおいて離脱派が多数を占めていたのに対し、スコットランドでは残留派が62%、離脱派が38%と、残留派が圧勝していました。同じことは、北アイルランドについても言えます。
スコットランドにおいては、2014年にイギリスからの独立を問う住民投票を行いましたが、その時にはイギリス残留派が多数を占めました。しかし、EUからの独立決定を受け、2014年の住民投票の時点から社会情勢が大きく変わることから、2014年の住民投票で残留を支持した人の多くも、新たに行う住民投票においては独立を支持するだろうと話しています。
確かに、スコットランドがイギリスから独立すれば、スコットランドは、単独の国としてEUに加盟し、EUに属するメリットを享受することができます。同様の動きが北アイルランドにおいても起こることでしょう。
当初からイギリス国内のEU残留支持派が示唆していたように、EUからの離脱は、単にイギリスがEUから抜け出すことだけではなく、グレートブリテン及びアイルランド連合王国(United Kingdom)の崩壊へと進むことになるでしょう。
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(情報ソース)
Brexit: Nicola Sturgeon says second Scottish independence vote 'highly likely' - BBC News