イタリアで電車が正面衝突し20名以上の死者が発生
2016年7月12日18時30分(日本時間。現地時間は同日11時30分)、イタリア南部に位置するアプリア州(プッリャ州)において、自動車同士が正面衝突する痛ましい事故が発生しました。
事故が起きたのは、アンドリアとコラートを結ぶ線路の丁度中間あたりです。
天候も極めてよく、どうしてこの事故が起きたのか原因は明らかになっていないものの、同じ線路に両方向から電車が向かい合って走行し、正面衝突する事態となりました。
現地のレスキュー隊が乗客の救助活動を行っていたものの、死者は20名以上にのぼり、乗客も含まれていると言います。
冒頭の写真で示した通り、車両の損壊はかなりひどく、今後も死者数は増加することが現地の警察によって見込まれています。
この事故を受け、レンツィ首相はミランへの出張を中断し、ローマに戻って政府としての対応をしています。
今回事故が起こった線路は、Ferrotramviariaが運営するもので、毎日200本以上の電車が走り、何千人もの人が利用する路線で、複線化に向けた工事がなされていたところでした。
今年の初め2016年2月9日には、ドイツの南部、バイエルン州のバートアイブリング近郊で、同じく単線での衝突事故が発生し、11人が死亡しています。その際は、調査の結果、システムの誤作動が原因とされていました。
のどかなイタリア南部の町で、観光客や現地の住人など、老若男女が乗っていたであろう列車でこのような痛ましい事故が発生することは残念でなりません。日本にいると、電車は安全な乗り物だと当然のように思ってしまいますが、ヨーロッパを訪れる際はこのようなリスクも頭に入れておく必要があります。
写真を見る限り、かなりのスピードで衝突したものと思われます。個人的には、運転士のがブレーキをかけるタイミングが遅れたのではないかとも思うのですが、今後の調査の結果が待たれます。
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