リカレント!

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子供に怒鳴り散らすことしかできない親ってなんなんだろう

新装版 子どもを叱る前に読む本

子供に対してどなってばかりの親 

 私の住んでいるところの近くに、小さな子どもがいる家がある。

 私としてはその子供を見たことがないのだが、その母親が散々子供にむかってどなりちらしており、私の家の中まで怒鳴り声が聞こえてくることがあるからその存在を知っているのである。私が住む家は一軒家で、アパートやマンションではないのに、数軒離れた我が家にも聞こえてくるほどの声量で子供をしかっているのである。

 確かに、全く子供を叱らない教育もよくないと思う。子供が間違ったことをしたときにはきちんと叱ってそれが間違っていることを自覚させるべきだ。しかし、この家の親は、教育的な叱り方では通常ありえないようなペースで子供に大声で喚き散らしている。多い時には、一日で10回以上その声を聞くことがある。

 判断能力を欠く幼い子供に対して叱ることの意味は、上述の通り教育である。それにもかかわらず、この親はまるでノイローゼにでもかかったかのように子供に対して声を荒げている。もし本当に子供が間違ったことをしていたとしても、毎日10回以上子供を叱りつける状況が続くようであれば、その叱る行為に意味はない。叱り方を見直すべきである。

 私が思うに、この母親の行為は、既に「叱る」という行為ではなくなってしまっているのではないだろうか。単に、育児や日常生活でたまるストレスを、子供にぶつけることで解消しているだけではないだろうか。

 そして恐らく、この家庭だけでなく、子供に対して単なる怒りをぶつけてしまっている親はそこら中にいることだろう。

 育児が大変なものであることはわかるが、そこは幼い子供を相手にする手前、20年・30年も上の人生の先輩として、我が子に対して取るべき行動を一度冷静に考え、感情に流されることなく、最適な対応をすべきではないだろうか。