新海誠「君の名は。」は、最高に泣ける、最高に切ない、最高に面白い映画でした!
※ネタバレもあるので、御注意ください。
これまで、「秒速5センチメートル」からはじまり、
「星を追う子ども」、
「言の葉の庭」、
と新海監督の作品を観てきて、そのたびに感動に咽び泣いてきた私ですが、今回の「君の名は。」は、これらの作品を超えた、新海監督の最高傑作だと思います。
「君の名は。」は、秒速5センチメートルや言の葉の庭のように現実世界が舞台であるものの、多少ファンタジー要素が含まれている作品であり、そのファンタジー要素こそが、この作品の肝である。
簡単なあらすじは次のようである。
ある日めざめると、女性の身体になっていた少年と、男性の身体になっていた少女。高校生の彼らは、どうやら身体が入れ替わってしまったようだ。互いになれない異性の生活に苦労しながらもその日を乗り切ると、翌日には元の身体に戻っていた。
週に2,3回のペースでそのような入れ替わりが起こることがわかり、お互いに厳守すべきルールを定める。その中には、身体が入れ替わっている最中に起こった出来事についてメモを残しておくという約束も含まれており、交換日記の要領でお互いに連絡をとれるようになる。
しかしある日突然、入れ替わりは起こらなくなった。
少女のことが気になる少年は、少女が少年の携帯に残した番号に電話をしてみるも不通。少年は、少女の身体に入れ替わっていたときに見た風景をたよりに、少女の住むと思われる糸守町(いともりちょう)を訪ねてみるも、その少女が3年前の隕石落下によって死亡していることを知る。
少年の生きている時代と、少女の生きている時代は、3年ずれていたのである。
隕石の落下によって死亡した人の名簿に少女の名前を見つけた少年は、何とかして少女を救うことができないか思案し、ある考えに至る。
計画通り少女の身体に入れ替わることのできた少年は、隕石落下の当日の糸守町に舞い降り、友人らとともに、糸守の住人を救おうとするのである。
最終的に住人の多くを救うことができ、少女やその友人も生き残ることができた。
しかし、少年は少女の名前を、少女は少年の名前を、だんだんと忘れていってしまう。夜見た夢を次第に忘れてしまうように。
そして、最後は、新海監督にしては珍しいハッピーエンド!
これが本当によかった!
秒速5センチメートルや言の葉の庭のように、離れ離れのまま終わりにならなくてよかった!
身体の入れ替わりでつながっていても、実際には会ったことのない二人でが、最後に会うことができたシーンはひと安心。素晴らしい感動とともに映画館をさることができました!
新海監督の他の作品と同様、光の描き方や建物の描写が本当に綺麗ですね。また、ストーリーに散りばめられた伏線も非常に素晴らしい!
隕石落下から住人を避難させるために、変電所を爆弾で爆破したシーンは「ここまでやるの!?」なんて驚きましたが、その後の隕石衝突シーンでさらなる衝撃を受けました。
ストーリーもいいし、画も綺麗ですし、音楽もいいですし、神木隆之介をはじめとする声優陣もいいですし、すべてが完璧な作品でした! 尺も120分でボリューム満点でしたし。
日本アニメ史に絶対残るこの作品、是非、劇場で鑑賞してください!
P.S.
「君の名は。」の聖地巡りが飛騨で流行りそうですね!