リカレント!

Life is either a daring adventure or nothing.

人狼ゲームは勝ったら負け(でも勝ちたい)

会話型心理ゲーム 人狼DX

人狼ゲームに勝つと(現実社会で)負ける

 大学時代、人狼ゲームが流行っていました。

 当時の私たちは、マフィアと呼んでいて、微妙に細部のルールが違っていたりするのですが、「夜」の間に誰かが殺され、何の能力もない市民(村人)、「夜」の間に特定の人物が犯人か否かを判別する警察(聖職者)、襲撃から市民を守る医者などそれぞれ役職を持った人物が協力して犯人をあぶり出していくおおまかな流れは一緒でした。

 なんの道具もなく、人さえ集まれば何人でもプレイできる知的な会話ゲームに、私も含めて当時の友人たちとドハマリ。

 はじめた当初はあっさりと正体を見破られていた私も、何十回とプレイを重ねていくうちに、次第に駆け引きがうまくなり、嘘をほぼ見破られなくなりました(もちろん、どうしようもなく死ぬときもありますけどね)。

 やはりいちばん燃えるのは、自分がマフィア(人狼)の立場にあるときで、自分の正体を隠しながら、無実の市民同士で処刑させあい、また、「夜」の時間に特定人物を殺し、場を全滅させたときの快感といったら何にも代えがたいものでした。

 ただ、マフィア(人狼)ゲームの落とし穴に気づいたのは、このゲームをやり始めてから半年ほど経ったときのこと。

 当時私は、大学で法律関係の大規模な団体の幹部を務めていました。

 マフィア(人狼)大ブームの波はこの団体にも来ていて、この団体のメンバーとも何度もプレイしていました。ある日、そのメンバーと泊りがけで出かけることとなり、いい機会ということで、夜を徹してマフィア(人狼)をプレイしていたのですが、その晩、3回ほど、強く印象に残るようなマフィアの立場からの劇的勝利を収めてしまったのです。そもそも複数人でやっていると、マフィアになる機会もそこまで多くない中、私がマフィアになったときはほぼ全勝というような状況でした。

 「嘘つくの上手くなって俺カッケー」と思いながらその日は寝たのですが、それ以降、ある異変が起こります。

 団体の幹部会議等の場における、私の発言の信頼度が下がっていたのです。

 どんなに真顔で心からの発言をしても、どこかしらそれが本心なのか疑われているのです。しまいには、「マフィア上手いからな―」なんて言われる始末。

 嘘つきゲームが上手いばかりに、私の発言にみんな懐疑的になってしまっていたのですね。

結論

 ということで、私の経験から得た教訓のまとめ。

 ブロガー同士とか、ゲーム実況者同士とか、普段共同作業をしない人同士で人狼をプレイするのは全然いいと思います。超楽しいし。でも、会社の同僚など、日頃共同作業を一緒にする人と真剣に人狼をやるのは止めておいたほうがいいです。

 実際にやることになった場合は、わざと嘘を露見させて「お前は嘘の付けないやつだな」と思わせておいたほうが、絶対に得です。正直者は可愛がられるし、嘘つきは疑われるからです。

 ゲームで勝って現実社会で負けるか、ゲームで負けて現実社会で勝つか、選ぶべきは後者でしょう。

 せっかく楽しいゲームなので、手を抜きすぎるのもダメです(だって勝ちたいし)が、あくまでゲームと割り切って、本気を出しすぎないことも大切かもしれません。

 とかね。こんなことを言うから、私の発言への信頼は失われるんですけどね。

 でも、あなたのまわりにもいませんか? 飲み会やプライベートではバカなふりをしながら、仕事では成果を出している人。そんな人はもしかしたら、本当の「人狼」かもしれませんよ。

(おまけ)

 この記事は、ついに完結するダンガンロンパから着想を得て(思い出して)書いた記事で、全く意図したわけではないのですが、私が購読しているSHIJINBLOGでブロガーによるオンライン人狼の提案がされていました。ブロガー同士なら上記のようなことを気にせず全力で戦えますし燃えますね!(私はそろそろ大学院入試があるのでできないorz)

 人狼ゲームが好きな人は、ダンガンロンパがオススメ!!

(追記)

 いくつかコメントを頂きありがとうございます。

 「「勝ったら」とあるけど、信頼度が低いと村人のときに負ける確率が上がると思うんだよなぁ。ぼくは「信頼を勝ち取るゲーム」だと思ってますが「嘘をつくゲーム」ととらえてしまう方は確かに居ますね。」というコメントについて、もしかしたら誤解があるかもしれないので、補足をさせていただきます。

 おっしゃる通り、人狼ゲームにおいては、人狼であっても村人であっても、信頼を勝ち取ることが重要です。村人の役割が与えられた場合、間違って指名で殺されないように周囲に信じてもらうことにも信頼が必要です。また、本当はただの村人であるにも関わらず、聖職者を演じて人狼に自分を殺させることで、本当の聖職者を守ったりするときにも、信頼が必要になります。そのことは承知しております。

 しかし、そのようにしてゲーム内での信頼を得るために、時には嘘をつくことが必要にもなります。

 ゲーム終了後、そのゲーム内で築き上げた信頼が、実は嘘で塗り固められたものであることが判明した時に、「ウソを付くのが上手い」というレッテルが貼られ、現実社会に悪影響を及ぼすということを書いたのが、こちらの記事になります。