宗教って、ほんと何なんだろうね。人類がいるところにはそれぞれ別個の宗教が発生するし、発生しなかったところには他所の宗教が布教される。科学優位の時代になっても全然衰えないし、むしろ新しい宗教が出てくる。
可視的な根拠もないのに、多くの人がそれを信じてる。存在しない何かに突き動かされて、自らの行動を制限し、場合によっては他人にまで影響を与えようとし、血を流すことを厭わないこともある。高野山とか十字軍とかイスラム国とかね。
長い歴史を持つ宗教にしても、新興カルト宗教にしても、実在を確認できないものを、どうしてそんなに信じることができるのか。信じぬいて、自らを縛って、それに人生を捧げることができるのか。
不存在を信じるという意味では、「錬成!」とかいって両手をあわせている女子中学生とか、目から絶対遵守の命令を発することができると信じてる男子高校生とかと変わらない。いや、幻想が社会に影響を与えないという意味ではまだ彼らの方がマシかもしれない。
宗教は昔、統治のためのツールであったという。今は、何のためのツールなんだろうね。
内心の自由が尊重されるように、誰が何を信じようと自由だし、特定の有名人がカルト宗教の信者だと発覚した途端に色眼鏡で見る世間もどうかとも思うけれど、個人主義の現代社会、そろそろ目覚めてもいいのではないだろうか。存在しない何かを頼るのではなく、存在しない何かを後ろ盾にした宗教家を頼るのでもなく、自分の足で大地に立つことを志してもいいのではないだろうか。