2017年10月衆議院解散総選挙で、もし「希望の党」と「立憲民主党」が分裂していなかったら、結果はどうなっていたのか(愛知編)
憲法改正や外交問題、経済政策や消費税増税、さらにはスキャンダルや汚職といった重大な争点から、大注目を浴びた、2017年衆議院解散総選挙。
結果的には、自民党が単独で過半数の議席を獲得し、自民公明連立与党が3分の2議席を獲得して憲法改正発議に必要な議席数を満たすことになりました。
もっとも、このような自民党の歴史的大勝の裏には、①「民進党」の「希望の党」への合流、②「希望の党」からの「立憲民主党」の分離といった事件がありました。
そこで、この記事では、もし「希望の党」から立憲民主党が分離せず、そのまま選挙になだれ込んでいたら結果がどうなっていたのかということを検証していきたいと思います。
もちろん、選挙に「もし」がないことは承知しています。また、民進党が完全に希望の党へと合流していたとしたら、「各党候補者の分布が変動すること」及び「投票者の行動にも変化が生じていたであろうこと」は当然想定されることですから、あくまでも余興の範囲ということで御了承ください。
なお、投票数のデータ及び画像については、正確性を期して、NHK2017衆院選(衆議院議員選挙 開票速報)からお借りしています。
以下、実際の選挙結果について「現実」と表記し、希望の党と立憲民主党が分裂しなかった場合について「IF(分裂なし)」と記載しています。さらに、野党全てが連合してひとつの党を作った場合について「IFIF(野党連合)」と記載しています。
また、分裂しなかった場合の「希望の党(+立憲民主党)」の得票数は、両党の現実の得票数を単純合算して算出しています(比例区における「漏れ」もない前提で考えます)。
※「無所属」の議員の中には、旧民進党系の議員もいますが、現実と仮定状況との比較をすることを目的とする本記事においては、無所属はそのまま無所属として扱っています。
愛知1区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):希望の党(+立憲民主党)
IFIF(野党連合):野党連合
愛知2区
現実(分裂あり):希望の党
IF (分裂なし):希望の党(+立憲民主党)
IFIF(野党連合):野党連合
愛知3区
現実(分裂あり):立憲民主党
IF (分裂なし):希望の党(+立憲民主党)
IFIF(野党連合):野党連合
愛知4区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):野党連合
愛知5区
現実(分裂あり):立憲民主党
IF (分裂なし):希望の党(+立憲民主党)
IFIF(野党連合):野党連合
愛知6区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):自由民主党
愛知7区
現実(分裂あり):無所属
IF (分裂なし):無所属
IFIF(野党連合):無所属
愛知8区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):自由民主党
愛知9区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):野党連合
愛知10区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):野党連合
愛知11区
現実(分裂あり):希望の党
IF (分裂なし):希望の党(+立憲民主党)
IFIF(野党連合):野党連合
愛知12区
現実(分裂あり):無所属
IF (分裂なし):無所属
IFIF(野党連合):無所属
愛知13区
現実(分裂あり):希望の党
IF (分裂なし):希望の党(+立憲民主党)
IFIF(野党連合):野党連合
愛知14区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):自由民主党
愛知15区
現実(分裂あり):自由民主党
IF (分裂なし):自由民主党
IFIF(野党連合):野党連合
結果まとめ(愛知県)
分裂していなかったら、
自由民主党
→マイナス1議席。
希望の党(+立憲民主党)
→プラス1議席
野党連合を組んでいたら、
自由民主党
→マイナス5議席
野党連合
→プラス5議席
現実
自由民主党:8議席
公明党 :0議席
希望の党 :3議席
立憲民主党:2議席
その他 :2議席
IFルート(希望の党と立憲民主党が分裂していなかったら)
自由民主党:7議席
公明党 :0議席
希望の党(+立憲民主党):6議席
その他 :2議席
IFIFルート(野党全てが連合してひとつの政党を作ったら)
自由民主党:3議席
公明党 :0議席
野党連合 :10議席
無所属 :2議席