改正民法の施行日が平成32年4月1日に決まりました
2017年5月に法案が可決された民法改正法ですが、ついに施行期日が決まりました。
今からおよそ2年半後、2020年4月1日です。
(引用元:http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00175.html)
ついに決まってしまいましたね…。
2020年4月1日からということは、2020年に行われる司法試験は絶対に新民法で行われるということです(それまでの司法試験や予備試験がどのようになるのかは分かりません)
もし私がこのまま法科大学院を卒業して司法試験を受けたとしたら、まさに改正民法で行われる試験の初年度に当たるということですね。
なんというか…。
世間には、「民法改正は、既存の判例や通説を確認的に規定しただけだから、そんなに問題ない」という方もいらっしゃいますが、残念ながらそうではありません。
結構、既存の判例の理解を覆すために入れられた規定等もありますからね…。
これは、本腰を入れて新民法を身に着けなければなりませんね。
何より、旧民法の知識だけでは、いずれ弁護士になって社会に出たときに全く役に立たなくなってしまいますから。
改正民法を学ぶのにオススメの参考書
そういうわけで、現在、私は法科大学院でまさに新民法を勉強しているところなのですが、分かりやすい本をいくつか。
ビフォーアフター民法改正
事例ごとに新民法と旧民法の違いが分かるということで取っ付きやすいのがこちらの「Before/After 民法改正」です。
新債権法総論
本格的に新民法を勉強するなら潮見先生の「新債権総論」です。
2分冊な上、分厚いですが、半分くらい注釈のため、体感的なボリューム的には半分くらい。
潮見先生が改正法を簡易にまとめたものとして、次の本もありますが、こちらはいくつかおかしな記述があります(代物弁済等に対する詐害行為取消のくだりなど)。
同じ部分について、上の新債権総論では正確な記述がされているので、新債権総論の方が正確ですし、分かりやすいかと思います。
できれば「プラクティス民法債権総論」が新民法版にアップデートされればいいのですが、まだその気配はないので、それまでは「新債権総論」で乗り切るしかないですね。
基本講義 債権各論
上の分厚い「新債権総論」は、総論だけなので、各論について学ぶ際は、「基本講義債権各論」が分かりやすいです。こちらは薄いので、さっと読めます。
と、結局潮見先生の本ばかりになってしまいましたが、それは仕方のないこと。今回の民法改正の中心人物ですし、何よりも文章が分かりやすいからです。
新民法を極めて、新世代の弁護士になれるように頑張らなくてはなりませんね