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3年でエリート公務員辞めた結果…

月間30万PV以上!入省3年で総務省(総合職・旧1種)を退職した元国家公務員のブログ。通称「さんエリ」

視野を広げることをひたすら意識して歩んできた人生

転職、総務省を辞めたこと

視野を広げるということ

 唐突で恐縮ですが、人生のテーマは何かと問われれば、私は「視野を広げること」と答えることになると思います。

 今回はそんな、自分語りの記事。

 

 幼少期から中学生にかけての私は、コンプレックスの塊でした。

 家庭環境があまりにも平凡だったのがその理由です。もちろん、今にして思えば平凡な環境ならではのよさがあるのですが、当時の私にとって、平均的なサラリーマン家庭で、母親は専業主婦、東京下町の区立小中学校に通い、中学受験をするわけでもなく、車はトヨタで、家族旅行もたまに近場に行くだけのありふれた生活が、ひどくつまらないものであるように感じていたのです。

 同級生が夏休みに北海道や沖縄、ハワイやパリに旅行に行っているのに、私が行ったのは千葉県の九十九里浜。

 友人の父親はジャガーに乗ったりベンツに乗ったりする人もいるのに、私はいつもトヨタのコロナの後部座席。

 中学受験のためにサピックスに通っている友人は高度な教育を受けているのに、私は区立小学校の生ぬるい授業を受けているだけ。当時の多くの公立小学校がそうであったように、学級崩壊で授業が成立しないこともありました。

 当時の私は、そのような、ありふれた平凡でくだらない狭い世界での人生に、引け目を感じていたのです。当時の私には、知らないことが多すぎました。

 

 そんな人生から抜け出そうという自我が芽生え、自律的に行動するようになったのが中学生のときでした。

 以前こちらの記事で書いたように、地頭がいい訳ではない私はひたすら勉強して勉強して勉強して、それまでなかったくらい勉強して、高校受験最難関の高校に入ることができました。

 私を突き動かしたのは、頭のいい人の世界を見てみたいという強い衝動でした。

 以前の記事に書いたように、結局、念願の高校に進学した後、私が抱いていた「頭のいい人の世界」のイメージはあくまでも幻想だったことに気付かされるのですが、それでも、その世界に入って実態を知ることができたことは、視野を広げる上で貴重な経験でした。

 

 その後、大学に進学することになるのですが、大学在学中も、私は自分の世界の狭さにコンプレックスを持っていました。

 なぜなら、国内旅行すら殆どしたことがなく(関東周辺と京都くらい)、また、海外旅行は一回もしたことがなかったからです。

 受験勉強の過程で、日本地図や世界地図は自分で描けるようになっていましたが、世界各地に関する情報は、世界史等の教科書の知識と、テレビのニュースを通じて入ってくる情報だけでした。実際に自分の手で触れ目で見て耳で聞いたことのある世界は、非常に狭い世界でした。

 地球はこんなにも広大なのに、私の人生は狭い島国のうちのごく一部の地域だけで終わってしまうのかと思うと、ひどく残念な気持ちになりました。

 そこで私は、大学在学中に、日本国内の都道府県を全て制覇し、また、世界を一周することにしました。「自分で動く」という感覚が欲しかったので、ツアーではなく個人旅行ですし、国内の本州・四国・九州の各地には車で訪れました。

 国内の各都道府県にしても、世界各国にしても、旅行者としての一時滞在にすぎないため、実際に居住している方に比べたら浅い知識になりますが、日本の広さと世界の狭さを知る上で、非常に貴重な経験でした。

 世界がどれくらいの大きさなのか、実感を持って知るとともに、地域差はあるにせよ、どの国に住む人も人間であることに変わりはなく、嬉しい時に笑い、悲しい時に泣き、眠いときには眠り、家族や友人に対しては愛情深く接する存在であることを知ることができたのです。

 

 人間は、「無知」に対して過剰な恐怖を感じます。

 渋谷のセンター街を訪れたことのない人はそこを悪魔の巣窟のように感じるでしょうし、中国の一般人に触れたことのない方は中国人を必要以上に恐れるでしょう。

 学生時代にした旅行等の経験は、私の視野を広げ、「無知」の領域を大幅に狭めてくれました。海外や外国人に対する心理的ハードルは格段に下がりましたし、逆に、海外にユートピアを求めるような過剰な期待をすることもなくなり、現実に正対して向き合うことができるようになったのです。

 

 世界を浅く広く知ることのできた私は、身近な地域について深く知りたいと思うようになりました。それまでひたすらヨコ方向に広げてきた視野を、タテ方向に広げようと考えたのです。

 日本で20年以上暮らしてきて、それでもブラックボックスで理解も想像も及ばなかったのが、政治・行政の世界でした。現在東京都が揺れている築地移転問題からも分かるように、内部の政策決定のプロセスというのは、なかなか外部からは分からないものだからです。

 そこで私は、大学卒業後の進路に中央省庁を選びました。中央省庁の中でも、サブもロジも両方でき、霞が関だけの狭い世界ではなく、日本国内全てに視野を広げて仕事をできる総務省を志望しました。

 実際に中央省庁に勤め、また、地方公共団体にも勤務していくなかで、外側からは見えなかった、政策決定のプロセスを知ることができました。

 最終的に、国家公務員の立場から離れることになりましたが、そこで得た経験は、新卒で官庁に入ったからこそ得ることができたもので、日本社会を深く理解する上で重要なものでした。

 

 まだまだ、この世界には知らないことが沢山あります。

 ヨコの広がりでは、関西地方や九州・沖縄の文化について知見が足りていませんし、イスラム圏やアフリカの紛争地域についての理解が欠けていますし、宇宙空間に行ったこともありません。

 タテの深さでは、医療に関する見識は足りていませんし、国内の宗教の世界は詳しくありませんし、芸術の世界や研究者の世界や超高度なIT技術の世界も知りません。

 これからも私は、ひたすら視野を広げる事を意識しながら生きていくのでしょう。

 だって、新しい経験がないと、人生つまらないから。

 

 ということで、完全なる自分語りで自己満足の塊のエゴ満載の文章でしたが、遠くばかり見ていて身の回りを疎かにしないようにと自戒しつつ、今日のところはこの辺で。それではー。